スタッフのおすすめ
- 『後悔最小化理論』で選択する
丹下 優子年を重ねると、もっと冒険すればよかった、挑戦しておけばよかった、などと“しなかった後悔”をすることが多くなるそうだ。実際に行動したけど失敗してしまったことは、心理的免疫システムが働いて忘れられるが、しなかった後悔は薄れることは少ない。
まったく悔いのない人生なんてないだろうが、10年後20年後振り返った時、後悔が最小となる選択はどっちだろう?という視点で判断すると良いかもしれない。
自分とは『これまでの選択の結果』である、ということも常に意識しておきたい。
- 明日やろうはバカやろう
中瀬 拓哉2007年に放送されたドラマ「プロポーズ大作戦」をご存知でしょうか?
そのドラマの中で主人公に対して発せられたセリフです。
当時10歳でしたが、この言葉が今でも記憶に残っています。
5分10分あればできるちょっとした仕事や、期限が少し先の余裕のある仕事等が出てきた時、つい明日に回そうと考えてしまうこともあるかと思います。しかし、明日に回すと明日にはまた明日の仕事が出てきて、結局後回しになる。なんてことがあります。
そんな時私は、明日やろうはバカやろうの精神で、手元にある仕事は今やる今日やるの考えでどんどんと終わらせられるおように意識しています。
- 現代的宗教観
工藤 正悟現代では3つの宗教観がある。
- 人間至上主義
自身の内面に真実の答えがあり、その答えは尊いもので他人と違っても問題がないものである→多様性の表れ - 資本主義
経済的に優れることが絶対的な正解と捉えることである。常に進歩を求め、怠惰を許さない - データ至上主義
人間至上主義に反する考え方。データで表されるものを正しいとし、合理的な答えこそが正解である。
これまでの宗教観は神がいて、どのように生きれば天国へ行けるか示すものであったが、現代の宗教観はどのように豊かに生きるかに比重が置かれている。
どの宗教観が正しいと言うものではないが、自分の考えが偏っていないか俯瞰的に見る目安となる。
- 人間至上主義
- 全ては天からの「借り物」と感謝する
江原 智恵子お金もパートナーも子供も、この世には自分のものと言えるようなものは実は一つもないそうです。
自分の肉体でさえ天からの借り物で自分のものではないと考えると、パートナーや子供を自分の所有物のように扱ったり、束縛してはいけません。
パートナーなら、子供なら、こうしてくれて当然などと相手の意思や時間を奪わないようにしたいものです。
人は「自分のもの」と信じ込んでいたものを失った時に大きなショックを受けます。
「自分のもの」という思い込みや執着心から解放されれば穏やかな心でいることができます。
又、生きていくうえで心がぐっと軽くなり幸福感も増すのではないでしょうか?
- 自分の中のジャイアニズムを考える
土肥 宏行「お前のものは俺のもの。俺のものも俺のもの」。
ドラえもんのジャイアンの有名な言葉ですが、なんとも独裁的で自分勝手な言葉ですよね。
「正しいのはいつも俺だから、自分の考えは誰もが納得する」と思っているからでしょう。
この周囲の人は自分と同じ考えを持ち、同じように判断するという考えをフォールスコンセンサス(誤った 意見の一致)というようです。
この過度のフォールスコンセンサスは他人の気持ちを狭い範疇でしか考えられなくしてしまいます。ジャイアンはのび太と彼なりに友達でいようと思っているようです。
ジャイアンの誘いをのび太が断ると怒ったりするわけです。
なぜ自分と同じように考えないんだと。誰もが少なからず自分が正しいと思って行動しているともいますが、相手も必ずしも同じ考えだと思いこまない方が良いのでしょう。
- 仕事はベースボール
堺 友樹サラリーマン金太郎という漫画に出てくるフレーズです。
主人公の矢島金太郎が公共工事の受注を行うにあたり、会社では誰もその仕事をしたくなく、設計の部署と衝突してしまいます。
そんな中、設計のある社員が『君は一人で仕事をしようとしている。仕事はベースボールと同じでチームで行うものだ。会社を一つのチームにまとめ上げろ』とアドバイスしました。仕事は一人で完結するものはありません。必ず自社の誰かが関わっています。仕事に対する意識が変化していくこととなります。
- 感覚と違う確率
中澤 正裕勝率55%を誇るAさんは10万円を持ってカジノに行き、買ったら1万円、負けたらマイナス1万円のゲームをします。
倍の20万円になるか、ゼロになるか、いずれかの状況になるまで継続します。
この時、ゼロになる可能性は・・・約12%です。勝率45%のBさんも同じ状況でカジノに行きます。
この時ゼロになる可能性は約88%です。どちらも大体半分くらいの勝率ですが、ゼロになる確率では大きな差が生まれます。
この確率が仕事に通じるものがあるか分かりませんが、長期間にわたり継続して行うことについては1つ1つの正確性、成功確率が大きな差を生むのだろうと思います。
- 今いる人の今ある力で最大の成果を
丹下 優子タレントの坂上忍さんは、「雇った人は終身雇用、その人の退職金を出すために仕事をがんばっている」と言っていました。
30年近く担当しているマネージャーには一度もダメ出しをしたことがないそうです。それは、今いる人の今ある能力と自分とでできることをやればいいから、という考えに基づいているようです。
時にはダメ出しも必要だと思いますし、終身雇用がいいとか社員は大切にしようとか言いたい訳ではなく、ただとても自然でストレスフリーな考えだなと感銘を受けました。もっとこうだったらな、と周りに不平を持ちがちですが、これくらいの潔さを持つことが処世術のひとつなのかもしれません。
- 制約に集中することの重要性
中瀬 拓哉1984年に出版された 『ザ・ゴール』 にある考え方です。
『ザ・ゴール』は、一見うまくいっていない工場が 「制約理論」 を使って劇的に改善するストーリーです。ここでのポイントは、「全ての工程を均等に効率化するのではなく、ボトルネック、つまり最も生産の流れを妨げている部分に集中して改善すること」です。
たとえば、工場の生産ラインに 1台だけ極端に処理が遅い機械 があるとしましょう。他の機械の処理能力をどれだけ上げても、この遅い機械がボトルネックとなり、生産全体のスピードは上がりません。なので、最も弱い部分(ボトルネック)を特定し、それを解消することが全体の成果を最大化するカギなのです。
つまり、「うまくいっていない原因」を的確に特定し、それを改善することが最短ルートです。
- 仕事ができる「嫌な奴」
工藤 正悟ブリリアントジャーク、トキシックワーカーと呼ばれる有害社員のことです。
本人は優秀だが、協調性がなく周りに悪影響を及ぼす社員のことです。
Netflixが「チームワークを底合うブリリアントジャークに居場所はない」と明言したことで広く周知されました。
アメリカの研究では、組織にブリリアントジャークがいると全体のパフォーマンスが30%~40%低下すると言われています。よって、ブリリアントジャークを解雇した方が組織にとってプラスになるということです。
それは、我が強く自分の意見を押し通すからだそうです。
Googleの採用基準に「グッドネイチャードパーソン」があります。能力よりも根の良さを優先したということです。
- 仕事はアンチエイジング
工藤 正悟高齢者を取り巻く健康面でこれから増加すると言われているのが「フレイル」という状態です。
フレイル:心身が老い衰えた状態。特に身体に関してはフレイルになると更に体を動かさなくなり、よりフレイルを加速させるフレイルサイクルに陥る。
フレイルの予防には栄養、身体活動(運動)、社会参加の3要素があると言われています。
- 労働している高齢者は要介護の割合が70%以下
- その中でも認知症による要介護状態の割合は50%
- あたり前をちょっと変えてみる
江原 智恵子相手に印象を持ってもらうためには、普段、あたり前に行っていることをちょっと変えてみることが大事なのではないでしょうか?
例えば、お客様をお見送りする際、お客様が見えなくなるまで深くお辞儀をしている光景を見ますが、お客様が最後に見る景色が頭頂部でいいのでしょうか?それより、最後はお客様の顔を見て笑顔でお見送りした方が相手に笑顔の印象が伝わるので、又行こうとか又会いたいと思ってもらえるではないでしょうか?
普段あたり前にやっていることに疑問を持って、ちょっとだけ変えてみると印象に残る人になれるのではないでしょうか?
- 心の安心
土肥 宏行私たち人間が大昔から求めていた欲求は「安心感」です。
脳はしなないことを最優先に考えていましたが、現代における安心感は「心の安心」です。ここにいると安心。この人といると安心ということです。
では心が安心することができないとはどういうことなのか?
否定されると人は傷つきます。負の強い感情は心に残りやすいといいます。そうするとその場所や人から距離を置きたくなる。なぜなら人は傷つきたくないから。否定されることが怖いのです。
仕事でもプライベートでも相手に話を聞いてもらうためには、心の安心について気を使ってみる必要があるのかもしれません
- マニュアルがない場合とある場合
中澤 正裕マニュアルがない企業として有名なのがスターバックスです。
ドリンクのレシピにはマニュアルが存在しますが、接客マニュアルは存在しません。働く人が自発的に動き、ホスピタリティの実現を目指しているからです。会社も決して従業員に任せっきりではなく、人事制度、教育制度を整備しています。
次に、マニュアルがある企業の一つにマクドナルドです。
誰がやっても品質を変えずスピーディーに商品を提供する目的で、無理や無駄が取り除かれた細かいマニュアルがあります。
やり方は違いますが目指しているところは、「お客様が何を求めているか」だと思います。
求められることが日々変化する状況ではアップデートが必要です。ルーティン化、マニュアル化された業務で相手は満足するのか考えて仕事をしていきましょう。
- 私はイチゴクリームが大好物だが、魚はミミズが大好物だ。
中澤 正裕だから魚釣りをする場合、自分のことは考えず、魚の好物のことを考える。
料理人は時々、自分の好みや、作りたい料理に固執し過ぎることがある。しかし、本当に大切なのは、客が何を求めているかを理解し、それに応えること。客が求めるのは、美味しい料理だけではなく、快適な空間、心地よいサービス、そして何よりも、自分の要望が理解され、尊重される経験。 客の期待に応える、越えるというのは、どの仕事でも必要なこと。そのためには、常にお客様の声に耳を傾け、改善を続けることが必要
- 検証をしよう。
丹下 優子日本人は“検証”をしない国民性があるそうだ。
コロナ対応のため、世界各国で医療機関に多額の資金が投入されたが、米国ではそれに見合った対策が行われず、病院の口座が潤っただけという結果が出ている。日本はどうかというと、病床や人員を増やすなどの対策が行われたのかどうかのデータ取りすらされておらず、“検証”する材料すらない。湾岸戦争自衛隊派遣の結果はわずか4ページの報告書が提出されただけだそうだ。
何事も始めてみることは重要だが、放りっぱなしにせず、どのような結果であれ2度目3度目に活かせる検証を、忘れないようにしたい。
- やってみるまで結果は分からない。
中瀬 拓哉改正健康増進法の成立により、飲食店には2020年4月から原則屋内禁煙が義務づけられた。飲食店業界では、禁煙すると売上が下がるという声もあったが、いざ全面禁煙してみると売上が上がったケースがある。
大手ファミレスチェーン店では、ただ全面禁煙にしただけでなく、その対策として受動喫煙を望まない客層に配慮した環境を作り、結果ファミリー層の取り込みを行った。その結果禁煙化を実施した月は既存店で客数が減少したが、客単価は増加したことで、売上でみると増加となったそうだ。
当時は客足が減り売上が下がると思われていたことでも、いざ実行してみると思いがけない結果に繋がることもある。
頭で考えることも大事だが、いくら考えても実行しなければ結果は分からないこともあるので、躊躇わず勇気を出して行動していきたい。
- ブランドはお客様が決める
江原 智恵子ブランドとは何かと言えば「他との違い」だと思います。
そしてお客様にその違いが伝わらなければブランドにはなりません。ブランドというと、まず会社名や商品、サービスを思い浮かべますが、これからは自分自身をブランドとしてお客様に認知してもらうことが大事なのではないでしょうか?
その時に、私はこういう人間ですと主張してもダメで、あくまでも「ブランドはお客様が決めること」だと思います。自分自身が信念をもってお客様にとってよいと思うことをすることで、その人自身の個性や価値が生まれ、それが自分自身のブランドとなり、お客様からブランドとして認知してもらえるのではないかと思います。
- この鉛筆を作れる人は世界に一人もいない
土肥 宏行フリードマンという経済学者のスピーチです。
鉛筆一本もって言います。
「この鉛筆を作れる人は世界に一人もいない」
これが作られている木は伐採された木からでき、その木を切り倒すノコギリには鋼が使われ、その鋼には鉄鉱石が必要。黒い芯にはグラファイトが使われている。
何千もの人がかかわってその鉛筆1本が作られたと説明する。同じ言語を話さない人、異なる宗教を信仰する人が協力して作っている。
お金が世界中の人を繋げている。
一人一人が誰かの問題解決をしているから成り立つ。我々一人一人の力がどこかで誰かの役に立っているということです。
- スマホ時代に在り続ける手帳
磯部 優子スマホでスケジュール管理ができるようになった現在ですが手帳の売上が増えているそうです。
最近ではスケジュールを書きこむだけでなく「ライフログ」をつけるという使い方が流行っているそうです。
デジタル時代に「紙の手帳」の売上が伸びていることに驚きですが、手帳が売れ続けている理由として「買い手の使い方」にヒントがありそうです。最近の手帳の使い方を3つ紹介します。
- 推し活手帳として。推しのイベントの予定を書くほか、感想やイラストとともに記録。
- 健康管理のログとして。4段階のマークをつけたり、見返したときに文字の綺麗さで過去の体調を感じ取ることができ振り返りができるとのこと。
- 中には、その日インスタント味噌汁がとてもおいしく感じたというので味噌汁のパッケージを貼っている人も。手帳の厚みが増すのが醍醐味なんだとか。
- 働き方改革による考察
堺 友樹日経新聞の記事によるとフリーランスが会社員に転職する人が増えている。
- コロナや働き方改革によりフリーランスが増加し競争が激化。
- 収入の変動の大きさに加え物価高が影響し安定志向へ。
- 働き方改革により会社員でも柔軟な働き方ができる。
また、大手企業を中心に出戻り社員も増加傾向にあり、働き手不足を少しでも解消したい思惑もある。
これらのメリットは会社と従業員のミスマッチが起きにくいという点であり、仕事で必要なスキルが備わっている可能性が通常の採用より格段に高くなっている。
退職者を社内に戻しいれるなど環境の整備も必要かもしれない。
- かりてきたねこ
中澤 正裕適切な指導のテクニックに「かりてきたねこ」があります。
「か」は感情的にならない
「り」は理由を話す
「て」は手短に済ませる
「き」はキャラクター(性格や人格)に触れない
「た」は他人と比較しない
「ね」は根に持たない
「こ」は個別に伝える
しつこくせず、簡潔に、意味を理解してもらい、相手に納得感を持ってもらうことで信頼関係を構築しましょう。
- コミュニケーションコストを意識する
丹下 優子コミュニケーションコストとは、情報伝達や意思疎通にかかる時間や労力のこと。
すぐに金額に換算できるものではないが、このコストが高いということは、組織における生産性にも影響する。
コミュニケーションをとる度に「コストが!」とギスギスしなければいけない訳ではなく、チャットなどのツールを的確に利用したり、わかりやすく伝える、最後まで指示を聞く、自分の役割を正確に認識して行動する、など一人ひとりが少し意識することで、精神的にも効率的にも円滑な仕事の遂行につながればいいのだと思う。
- 後に引けない。が起こらないように退路の確保はしておこう
中瀬 拓哉ミミズってみなさんご存知ですか? 僕の地元では、農道が多いので雨の日にはミミズがアスファルトに出てきており、晴れになると干からびています。
なぜこう言うことが起こるのかというと、一説には溺死から身を防ぐためと言われています。ミミズは皮膚呼吸を行っているのですが、雨が降り、土の中に水が染み込んでくると呼吸ができなくなるため、地面から這い出てくるそうです。
雨が止んだ後、雨で土が固まって戻れない場合に、別の場所を探し求めて移動する中でアスファルトに出てきてしまいます。
その後、陽が照ってきてアスファルトが熱くなり干からびてしまうという流れです。このように窮地に立たされてから行動していては後戻りが出来なくなり取り返しのつかない失敗に繋がる可能性が出てきます。
キャンセラビリティーという言葉があるように、行動してもすぐに退けるようにしておくことが大切です。
- 誰のためのナッジか
工藤 正悟ナッジ:ちょっとしたきっかけで相手に良い選択を与える仕掛けのこと。
スラッジ:その逆でマイナスの選択を与える仕掛けのこと。
スラッジは、相手に負担を負わせるものという特徴がある。
時間、手間、お金がかかるなど。主体が誰になるかによって、その効果はナッジかスラッジか変わるものもある。【相手によって効果が変わるナッジ・スラッジ】
タバコの健康被害→国からすると、健康促進に良いナッジ→タバコメーカーからすると売上が減るスラッジ。
なぜか業務がうまく回らない、そんな時は誰かにとっての負担、スラッジが生まれているのかもしれません。
業務とは決めたやり方を守ることが目的ではなく、会社全体にとって良い結果をもたらすことが目的なので、どこかにスラッジが生まれていないか意識してみましょう。
- こだわっていると勝手に思ってくれる
土肥 宏行レゴ(LEGO)ブロックプラスチックの玩具で、そのブロックを扱うレゴという会社は、自己資本利益率43%超の優良企業です。
レゴブロックですが、たくさんのパーツがありますが、実は形を制限しています。
それは形を制限することによって「ユーザーが様々な形を生み出し、無限の可能性を広げていくことにつなげて欲しい」というこだわりからです。
形のバリエーションを増やすとユーザーの選択肢は増えるが、その分発想力は失われてしまうのだそうです。
そのような細かいこだわりもユーザーの信頼感につながっています。違う角度からのインタビューでは、「ブロックの形を増やすとブロックの型や製造ラインを増やすことになり、コストやロスが増える原因になる」と言っています。
どちらの理由も本当だと思いますが、ファンは勝手に良いようにとらえてくれるのかと思います。
あなたが言うのだからそうに違いないといういように。
- 働きアリの法則
磯部 優子「働きアリの法則」は、働きアリが「よく働くアリ2割」「ほどほどに働くアリ6割」「あまり働かないアリ2割」に分かれる現象を指し、人間の組織にも当てはまるとされています。
この法則は、組織内の多様な役割分担が、自然で効率的な組織の維持に繋がることを示しています。
例えば、普段あまり働かない2割のアリが危機的な状況の時に力を発揮し、緊急事態に対応します。
さらに、よく働く2割のアリだけを集めた組織は、効果的に見えても結局同じ2:6:2の比率に分かれ効率が落ちることがわかっています。
この法則から、組織の持続的な成長には、全員が常にフルパワーで働くことを求めるのではなく、仕事に対する情熱を維持しつつ、人材を適切に配置し、役割を分担して仕事に取り組むことが大事なカギになってくると思います。
- 段取り八分、仕事二分
堺 友樹仕事の事前準備の大切さを表す言葉です。
事前にきちんとした準備をしておけば仕事は8割方は完了したということです。
準備に係る時間は無駄・余分ということは無く、その後の仕事をスムーズに進めるための大切なプロセスです。
段取りの基本は、
- 目的の明確化
- 行動目標と状況目標
- 過去のノウハウの活用
これを自ら考えられるように訓練することが重要だと言われています。いろいろな人からいろいろな仕事が振られると思います。
仕事を振られたときに、何のためにこれをするのか?ということを考えながら仕事をするのと、単に仕事を遂行することを目的にするのと、その後のキャリアが大きく異なってくると思います。
- 相手の印象に残る、立ち居振る舞いを
丹下 優子スマホの充電器があらかじめ設置されているホテルは少なくない。
だがある高級ホテルにそれはない。
代わりに、フロントに連絡すると、ものの1分で部屋まで届けてくれるそうだ。
充電器を忘れて困っていた宿泊客は多いに感謝しそのホテルマンに何かお礼をしたい気持ちにまでになる。充電器を忘れる客は多いはずで、あらかじめスペアを設置しておくかどうかは社内で何度も検討された結果だ。
「不自由のない正しいサービス」は前者(スペアを用意しておく)かもしれない。
しかし「不自由はあるが惚れるサービス」は後者だ。
人の感情の針がふれるのはどういう時かを想像し、惚れられる立ち居振舞いを模索したい。
- 激しい競争の中で、脇目も振らずに必死になってお客様と市場の変化を追いかけなければ、生き残れないのが先進国の商売の難しさ
中澤 正裕イトーヨーカドー創業者 伊藤雅俊さんの言葉です。
取り上げたきっかけは、来年2月までに33店舗を閉店し、全国で100店舗を切るというニュースを耳にしたからです。
大型ショッピングモール等ができると人々の行動パターンが変わり、既存の店舗のテナントには変化が必要になります。
長年その地で愛され、惜しまれつつ閉店をする店舗は、ある意味、変化に対応してこなかったと言えるかもしれません。
街の流れ、人の思考、情報の取得方法など、変化に合わせて、柔軟に変化していかないといけないと改めて感じました。
- 意思決定を科学する
工藤 正悟行動経済学とは、人は必ずしも合理的な意思決定ができないという前提の元、どのような仕掛けを行えば意思決定が変わるのかという学問です。
実験:当直明けの警察官の休暇の取得率を上げるには
休暇したい人は名前を書いて「申請する」にチェックを入れて提出する現在の様式を、「申請しない」にチェックを入れる様式に変更することで取得率が向上した。人は、休暇が必要なら申請すれば良いという合理的な意思決定では動かず、書式を変えるなどの少しの仕掛けで動きます。
人の意思決定は、理屈ではなく、それを決める「環境」が大事であるということです。
- 説得力のある人になる
江原 智恵子説得力のある人になるとは、説得力のある話し方やセールストークを磨くことではなく、相手が自ら動いてくれるような「説得力のある人」になることです。
「説得力のある人」とは「自分でやっているか」どうかだと思います。
相手と同じような体験をすることで当事者意識をもつことができます。
知識から出た言葉と実際に当事者になって体験した言葉では、お客様との会話も変わってきます。又、当事者になれなくても相手を知る努力、よりそう努力が大事になります。
向かい合うのをやめて、同じ景色をみることで少しでも説得力のある人に近づけるのではないでしょうか?
- 話せばわかりあえるものではない
土肥 宏行理解できないことは説明してもらえばよい。
もめ事があれば話し合って解決すればよいと信じがちだが、そうでない場合が多い。そもそも話せばわかりあるものでしょうか?
伝わらない場合は説明の仕方や表現を変えれば伝わるようになるのでしょうか?
否。違うことが多い。
私たちは相手の話した内容をそのままインプットしているわけではなく、常に受け取り手によって解釈されているものが残る。
「言われた」と「理解した」は別物で言われたけど、理解できないは起こりえること。
伝える側はそのことをわかっておいた方がよい。
- グループLINE『パリ、団体金メダル獲得しました』
磯部 優子今年のパリ五輪で金メダルを取った男子体操日本代表の話を紹介したいと思います。
5人1チームで競う体操の団体総合で、日本代表は見事金メダルを獲得しました。
その選手たちですが、5人で使っていたライングループがあって、そのグループ名が『パリ、団体金メダル獲得しました』という名前だったんだそうです。それは代表メンバーが確定した5月から使っていたラインで、五輪開催前にもかかわらず『金メダル獲得しました』というグループ名に驚きですが、チーム内で常に金メダルを意識させるために、その頃からその名前を使っていたんだそうです。
というのも、前回の東京五輪の時には、わずか0.103差で惜しくも銀メダルでした。
その時の悔しさもあり、選手たちは金メダルに対してこだわりを持っていました。「常に金メダルを意識」して過ごしたおかげもあってか、今回のパリ大会では最後の種目で1位だったチームに逆転することができ、0.532差をつけて日本代表は金メダルに輝きました。
もちろん、選手たちの日々の努力あってこその金メダルですが、成し遂げたい目標を「〜した」という完了形の言葉で表してチーム全体で意識した事によって、金メダル獲得へ「あとひと押し」の力として作用したんじゃないかなと思います。
なにか、成し遂げたい事・叶えたい事があった時に「〜した」「〜できた」という形で、紙に書いてみたり、言葉にしてみてはいかがでしょうか。
- 変化をすること
堺 友樹東京パラリンピック車いすバドミントンで金メダルを獲得した里見選手という方がいます。
彼女は他の大会も含め50連勝以上している選手ですが、バックラインギリギリに羽を打つことが得意な選手です。
しかしある大会において中国の選手にその得意な戦法を完全に対策されてしまい、連勝記録がストップしてしまいました。ここから彼女は自分の弱みを見つけられたということで、その部分を徹底的に鍛え上げるという変化をしました。
今ではその弱みも一つの強みとしてパリパラリンピックに出場することとなりました。
このような変化というものは周りから得ることがあり、我々の仕事においても同じです。
中小企業M&Aが盛んになっておりますが、100万円台のM&Aで脱サラして会社を買うなど以前とM&Aの環境も変わっています。
変化とは周りの環境の変化に対応することで、成し遂げる可能性が高くなるものと思いました。
- 自分の機嫌は自分でとる
中澤 正裕公共の場所で怒っている人、店員さんに当たりのきつい人を時々見かけることがありますが、自分の行動はどうだろうと思い返してみました。
暗い雰囲気は、他の人へ気を遣わせてしまい、良い影響は与えていないなとも思います。
誰かをコントロールするより、自分の機嫌をコントロールする方が人間が持つコントロール欲求という面でも満たしてくれるそうです。
自分の機嫌をとり、メンタル的に良い状態を整え、パフォーマンスをあげましょう。
- 相手が、“自分で”選んだように工夫する
丹下 優子人がストレスに感じることのひとつに、“自分で決められない”ということがあるそうだ。人は基本的には自分で決めたい。
コールセンターはつながりにくいことが多いが、ここでもその心理をついた工夫がされている。
「このままお待ちいただくか」「おかけ直しいただくようお願いします」というフレーズはよく耳にするが、実は後者のセリフは少しゆっくり話されている。人はゆっくりしっかり聞こえたほうを選択する傾向があるそうで、かけ直すことを強要された訳ではなく、
“自ら”また電話することを選択したことで(実は選択させられているが)ストレスが減り、企業側は待たせること、かけ直させることのクレーム回避に成功している。
こちらで選択肢を絞りつつ、相手が “自分で” 選択したと感じられるように物事を進めることが、交渉を良い結果へと導くコツ。
- 伝統とは革新の上に成り立つ
竹内 純子世界の老舗企業の80%は日本にあり、1000年以上続く会社が7つもあるそうです。有名な会社としては、お菓子のとらやも古く創業500年です。
「とらや」は、長い間和菓子の最高級ブランドですが、それは革新的なことを続けてきているからだと思います。
皇室や将軍に重宝されてきたなどすごい話はたくさんありますが、新しいものを取り入れる革新のスピードが早いのも印象的です。
例として「ホールインワン」と言うモナカがあります。
ホールインワンは、100年前の大正15年に発売されたゴルフボールの形をしたもなかで、最近作られたようなデザインで現在も人気です。その頃は日本にゴルフ・ブームがやってくるずっと前で、時代が早すぎて、「ホールインワン」という絶妙なネーミングは10年ほど経って命名されたそうです。
また、最近の動きでも新たな業態の動きが多く、瓶詰めのあんや雑貨を販売するカフェ、セルフサービスのスタンド、お菓子の資料を展示するギャラリー、包装容器や廃棄物の研究所も設立しています。
自社の強みを生かし、変革を積み重ねる姿勢を持ち続けることが、とらやの価値をさらに高めていっているんだなと思いました。
- 「役にたつ」より「意味がある」
工藤 正悟モノが溢れる時代においては、商品の効用よりも、商品を買うまでのプロセス、「この商品が好き」というストーリーの方が重要であるという考え方です。
例えば、アイドルでいうと、出来上がった楽曲で選ばれるのではなく、メンバーが好きだからファンに選ばれるということです。
コンビニでは、ハサミやホッチキスなどの文房具は1種類しかおいていませんが、そこにクレームを入れる人はほぼいません。なぜかというと、2番目に切れるハサミはいらないからです。
一方、タバコは200種類以上が置かれています。これは、ある銘柄が持つストーリーが他では代替できないからです。セブンスターを吸っている人は、セブンスターが売っていないだけで文句を言います。他の199種類の銘柄がそろっているにも関わらず。
「役にたつ」という評価軸では価格競争による勝者総取りになります。ハサミは切れればよいので、同じくらいの切れ味なら安い方が良いからです。
しかし、「意味がある」という評価軸では様々な商品が存在し、高く売れます。満足要因の商品というわけです。
- マナーを守ることが目的ではない
江原 智恵子「お客様を待たせない、自分から真っ先に名刺交換する」という、営業ではあたり前のマナーでも「時と場所が変われば、非常識になる」ということもあります。
マナーを守ることは大事ですが、マナーを守ることが目的になってはいけません。
あたり前のように行っているマナーはどんな意味があるのか、本当に相手のためになっているのかを考えて、ときにはマナーにとらわれない行動をすることも大事です。
機械的にマナーを守るのではなく、相手の意図や気持ちに寄り添ったマナーをこころがけたいものです。
- 真面目すぎるな
土肥 宏行普段できることができなくなってしまうことをイップスというそうです。
例えばゴルフで、短い距離でも怖くなって手が固まって動かなくなり打てなくなるというのがイップスです。
このイップスというのは脳の働きに原因があります。
例えば失敗をしたり、危機的な状況に陥ったときに、脳が選択するのは三つあって、一つは逃げる一つは攻撃する。三つ目は固まるというものです。
イップスはこの三つ目の状態です。イップスになりやすい人というのはすごく真面目な人だそうです。
これを避けるには真面目すぎないことです。失敗に対してちゃんと向き合ってそれに対して対応していくのは大事なことですが、それにとらわれてしまうと、次の行動をとれません。
また常に失敗できる環境を作るというこのイップスにならないために有効だそうです。
- AKBの衣装でみる特性を生かした差別化
磯部 優子AKB48結成時から衣装制作を行う『オサレカンパニー』を取材した動画が興味深かったのでご紹介します。
AKBの衣装と言えば「学校の制服」のような、全員統一されたものが挙げられると思いますが、全員おんなじに見える衣装でも一着一着異なるそうで、それは衣装の作り手側が、メンバーの個性を衣装に反映して作っているんだそうです。
また『グループで売れる条件』として「漫画みたいに全てのキャラクターがバラバラ」ということを大事にしていて、ともちん(板野友美さん)は「見た目が悪いギャル」というお話から、衣装制作の方がこんなことをおっしゃっていました。
『例えば、割れた窓ガラスの下にあなた(板野)がいたら、「なんだ。板野、おまえが割ったのか!」と言われるタイプで、まゆゆ(渡辺麻友)がいたら「まゆゆ大丈夫?ケガない?」って言われるタイプなんだよ。でも、それがあなたの長所だよ。』。
一見するとかなりひどい言い方ではありますが、その特性を活かし板野さんはスカート丈短めだったり、他のメンバーはフリル多めだったりと衣装に反映しています。
どのくらいAKBの人気に貢献したかはわかりませんが、それらの衣装によって彼女たちのキャラクターをより魅力的にして、ファンの心をつかんだのではないでしょうか。
(出典)https://youtu.be/z5UuxSC1W8c?t=1475&si=1ltT_yYL-yNVX9F8
- 最近感動したこと。
堺 友樹先日、税理士試験の公開模擬試験に行きました。
近年は税理士試験の受験者数が減っており、また、税理士という仕事がAIによって無くなるとも言われています。
しかし、会場に入ると簿記論の受験者がとても多く、しかもほとんどが若い女性でした。
この人たちが将来税理士となり、我々の次の世代となることを間近に見ることができ、感動してしまいました。こういった人たちが入社し、次世代を担えるようにすることも私たちの責務なのではないかと感じました。
- 限られたリソースで突破する
山村 佳恵インド人が日常的に使う「ジュガール」という言葉があります。
意味は今自分の周りにあるものを最大限に活用して問題解決をしてしまおうということ。
インド人の精神にはこのジュガールの精神が深く根付いているそうです。
最近ではイギリスの首相がインド系の方になったり、有名IT企業のCEOが軒並みインド出身者で占められていたりと、世界中でインドの存在感が強まっているのはこのジュガールの精神があるからだそうです。
つい困難にぶつかると環境のせいにしてあきらめてしまいがちですが、時にはこのジュガールの精神のように限られたリソースを最大限に活用して問題を打破する姿勢も必要かと思います。